3月

2000年9月4日全島避難で住み慣れた三宅島を後にし、東京で6ヶ月の間避難生活をしましたが三宅島避難解除まで八丈島で単身、ユリ栽培を再開することにしました。仕事の様子や身の回りの出来事、風景などを週に2〜3度書くことにします。


2月の記録

3月30日
昨日、役場の会議があって上京、その夜10時30分ストレチア丸で竹芝埠頭を出港。朝の5時半ごろ三宅島の近くを通った。三宅島は相変わらず大量の噴煙を吐いていた。なんとも言えない気持ちで暫く眺めていた。いつになったら火山ガスはおさまるんだろうか。9時に八丈島底土港に着いた。

3月26日
会議や農業視察などで暫く上京していて、昨日帰島した。留守中にカサブランカの球根が届いていて、今日、第一回目の植付けをした。私にとっては10ヶ月ぶりの栽培再開で、とても嬉しい一日だった。これから5月上旬まで一週間づつずらしながら植え付けていく。これからは成長が楽しみだ。
3月18日
恒例の八丈島産業祭が行われた。品目、量、質とも八丈島地場産業の層の厚さを感じる内容だった。人口比率では三宅島の2.5倍だが地場産業の生産は10倍ぐらいあるのではないだろか。三宅島避難解除になった時は、三宅島も頑張らなきゃと思った。ところで来週一週間上京するので、次の更新は3月25日の予定。
3月15日
最初に植付けするハウスの土壌消毒。病害虫発生のリスクを避けるためと、雑草が出ないようにするためにハウスの土全体を消毒する。ポリエチレンフィルムで土全体を覆い密閉し、その中にサンヒューム(臭化メチル)ガスを封入する。臭化メチルは消毒効果は高いが同時に環境にも悪影響を与えるため後数年で使用が全面禁止になる。
3月11日
日曜日の今日は仕事を休んでリフレッシュ。港でムロアジのサビキ釣りをした。30数センチのものが釣れた。ムロアジは鮮度の落ちるのが早く、都会では刺身では食べられないが、これがまた美味い。今晩は三宅島を思い出しながらムロアジの刺身で一杯やろう。
3月8日
始めに植え付け予定のハウス。ここの土は有機質が不足気味なので土壌改良材のピートモスや堆肥をたっぷり入れて耕耘機でかき混ぜる。事前に農業改良普及所で土壌分析をしてもらっており、その結果によって石灰、燐酸肥料、化成肥料などの量を調節して入れることになる。
3月5日
アルバイト先でベゴニアのセル苗をポリポットへ植え替えた。約60センチx30センチのセルトレーに約400本の小さな苗が一本づつ小さな穴に植わっている。育苗の面倒な種類は、こういう状態の苗を種苗会社から購入して、花苗作りをすることもある。
3月2日
今日で全島避難から半年が過ぎた。NHKも今日は三宅島関連番組を多く放映していた。注目は火山噴火予知連専門家19人へのアンケート結果だった。約半数の9名が大量の火山ガスの放出は半年から3年と予想しているとのこと。先日の今後26年間とのニュースで落胆していた自分にとっては、希望のもてる話しだ。ようし3年覚悟で頑張ろうっと!。