鉢植えの場合

用土:庭土をそのまま使うと細かい粒子が入っているため目詰まりをおこすことがありますので、園芸店で赤玉土と腐葉土を購入し7:3または6:4の 割合で混ぜ、緩効性肥料(マグアンKと言う肥料が良いでしょう)を 用土1リットル当たり4グラム加えます。 植え方:深鉢にゴロ土を1−2センチ敷き用土を数センチ入れその上に球根を 並べ、その上に用土を鉢の上辺より数センチ下まで入れます。球根が鉢の下から 3分の1程の深植えにします。ユリは球根の上からも根が出て、この根が養分を 吸収する大切な役目を果たします。球根の小さなスカシユリは6号鉢に3球、 テッポウユリは7号鉢に3球、球根の大きいオリエンタル系ユリは8号鉢に 1〜3球程度が良いでしょう。 植える時期:普通栽培では10月〜11月ですが、促成球、抑制球の場合は それぞれ異なります。

肥培管理:品種にもよりますが、秋に植え付けた球根は翌春2〜4月に出芽します。芽が出ない冬の間も鉢土が乾燥しないように水やりをして下さい。 出芽後は西日の当たらない南向きの場所に置き、鉢の表面が白っぽく乾いたら 灌水して下さい。芽が30センチ位に伸びた頃、追肥をします。アブラムシが付くことがありますので、その時は園芸店で殺虫スプレーを購入して駆除して下さい。
:品種にもよりますが、普通栽培ですと6〜7月頃、開花します。開花後そのままにしておきますと種ができて球根が消耗しますので、花が終わりましたら必ず花首のところで切って下さい。11月まで開花前と同じ管理を続け11月に新しい用土で植え替えます。

露地植えの場合

鉢植えに準じますが、植える場所は、日向を好むスカシユリは日当たりの良い 場所、強い直射を嫌うオリエンタル系ユリは半日陰の所が良いでしょう。 植え付け10日程前に、苦土石灰、腐葉土、化成肥料を適宜混和しておきます。 植え方は、球根の大きさの2〜3倍の土が乗る深さで、球根と球根の間は球根の大きさの3〜4倍の距離をおきます。植え付け後は十分に灌水しておきます。


開花調整の話
  ユリは、夏の高温、冬の低温、春の適温を経験して芽を出し成長を始めます。

促成栽培
秋に冷蔵庫で低温に逢わせ冬を感じさせます、その後冬に暖かく して春が来たと思わせますと、ユリは2ヶ月程早く成長を始め、早く花を咲かせます。

抑制栽培
冬の低温期にマイナス2度まで温度を下げ低温で球根を眠らせてしまいます、春、夏の間眠らせ、秋に冷凍庫から出して植え付けると、本来夏のユリがクリスマス、お正月にも楽しむ事ができます。

家庭でできる促成栽培
オリエンタル系ユリ(カサブランカ等)の場合。10月中旬、球根を掘り揚げ、湿ったおがくずかピートモスとともにビニール袋に 入れ(口はしばらない)、冷蔵庫で10度位で1ヶ月、その後5度位で1ヶ月半貯蔵。 1月上旬、鉢に植え付けます。3月頃まで日の当たる暖かい室内で育てます。4月からは外で育てますと、自然開花だと7月に咲くカサブランカを5月に咲かせる ことができます。