種子について

伊豆諸島に自生しているアシタバも、島によって異なり、北部(大島〜三宅島)では赤茎系で南部(八丈島)では青茎系です。赤茎系は青茎系に比べ寒さには強いですが、若干苦味があります。栄養的にどちらが優れているかは分かりませんが、味覚、色合いに関しては青茎系の方が市場評価は高いようです。

当園のアシタバは八丈島の青茎系種子を蒔いて栽培していますが、受粉時には畑の周りに自生している赤茎系と自然交配するものもあり、採取した種子から発芽するアシタバは赤茎系も混じります。三宅島の明日葉農家は、発芽後、苗の段階で赤茎系を抜き取り、青茎系明日葉を栽培・出荷しています。

一般家庭での自家用栽培では、青茎系でも赤茎系でも良いと思いますが、実際に育てられ、召し上がって判断して頂ければと存じます。
種のできるまで
アシタバは成長すると播種後2〜4年で花が咲き、一生を終えます。
写真は栽培畑の様子なので、一面花盛りですが、自然の状態では、1年目の株から4年位の株まで混在し、一部が種を付け枯れていきます。
成長の遅い株はトウ立ちは遅く、成長の早い株は早くトウ立ちし、種を直蒔きしたものより苗を植え替えたものの方が早くトウ立ちします。
花期は9〜10月です。
セリ科植物なのでセロリやパセリと同じような花が咲きます。多数の小さな白い花が集まった花傘が数十個、順次開花していきます。
受粉後、緑色の膨らんだ粒になり、その後茶褐色の乾いた扁平な種子になります。種は風で自然に落ちてしまいますので、その前に集めます。
採取後は乾燥させ、冷蔵で保存し、ご注文に合わせ順次発送致します。
温度・湿度条件が悪い(高い)状態で保存しますと、時間と共に発芽率が著しく低下しますので、到着後、播種までは、乾燥状態を保ち、冷蔵庫にて保存して下さい。